FUJIFILMのカメラは、まず3つに分けて見る
ミラーレスと一眼レフはカメラ内部の構造の違い、レンズ固定式はレンズが外れるかどうかの話で、軸が違う。
FUJIFILMの現行カメラもこの分類で見ると、おおよそ3つに分かれる。
| 分類 | 代表機種 |
|---|---|
| レンズ固定式カメラ | X half、X100VI、GFX100RF |
| Xシリーズ レンズ交換式ミラーレス | X-T5、X-S20、X-M5など |
| GFXシリーズ | GFX100S IIなど |
今回は最初の「レンズ固定式カメラ」を見ていく。
今回見るのは「レンズ固定式カメラ」
FUJIFILMの現行レンズ固定式カメラは主に3機種ある。
- X half:小型・軽量な固定レンズ機。日記・スナップ寄り
- X100VI:APS-Cセンサーの高級固定レンズ機
- GFX100RF:ラージフォーマットセンサー搭載の固定レンズ機
3機種とも「レンズ交換できない」点は共通だが、価格帯も方向性もかなり違う。安い順・現実に近い順に見ていく。
X half ── 日記・遊び・軽い記録に寄った固定レンズ機

X halfは、X100VIとは方向性がかなり違う。
高級固定レンズ機というより、日常の断片を気軽に残すカメラに近い印象だ。小型・軽量で、持ち出すハードルが低い。
価格を見ても、X100VIほど身構える感じはない。見た時点では8万円台のものもあり、FUJIFILMの固定レンズ機の中ではかなり現実的に見える。ただし、日記や遊び用として気軽に買えるほど安いかというと、そこはまだ悩む。
面白いのは、日付スタンプを入れられる機能があること。あえて少し昔の写真っぽく残す楽しさがあって、フィルムカメラ時代のコンパクトカメラの記録感に近い。Grain Effectのようなフィルムっぽい表現も楽しめる。
「きれいな商品写真を主力で撮るカメラ」というより、「生活の断片を残すカメラ」という感じだ。
Curious Roomの物撮り本命にはならないが、読み物的な写真や日常記録としての写真には面白い選択肢だと思う。センサーサイズや接写性能を考えると、商品の細部を撮る用途には少し不安が残る。
自分の物撮り用途では本命にならないが、こういう人には向いていると思う。
- 高画質より気軽さと遊びを優先したい人
- 難しいことを考えず、とにかく持ち出して撮りたい人
- 日記や個人の記録として、日常をゆるく残したい人
- SNSやブログに自然な感じで写真を使いたい人
商品写真をきっちり撮るカメラというより、生活を少し楽しく記録するカメラとして見ると、X halfはかなり面白い選択肢だと思う。
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X100VI ── 完成された高級固定レンズ機

X100VIは、FUJIFILMのX100シリーズの最新モデルだ。
スペックを見ると、正直かなり強い。
- 40.2MPのAPS-Cセンサー
- 最新の画像処理エンジン(X-Processor 5)
- ボディ内手ブレ補正(最大6.0段)
- 固定23mm F2レンズ
- 光学ファインダーと電子ファインダーを切り替えられるハイブリッドファインダー
- フィルムシミュレーション全搭載
レンズ固定式とはいえ、中身はFUJIFILMの上位機クラスの装備が入っている。
価格は28万円台。最初に見たとき、正直「レンズ交換できないのに、ここまで高いのか」と思った。
なぜレンズ交換できないのに約28万円するのか
「レンズ固定=安い」という前提で見るから高く見える。
28万円台という価格は、固定レンズ機として見るとかなり強い。しかもFUJIFILMモールではSOLD OUT表示、量販店でも在庫切れのような表示を見かける。
最初に見たときは、正直「レンズ交換できないのにこの価格で、しかも普通に買いにくいのか」と思った。
ただ、X100VIはレンズ固定だから安く作ったカメラではなく、レンズ込みで一台として作り込んだカメラだと思って見た方が近い。
レンズ交換式だと、ボディを買って、レンズを選んで、必要に応じて追加していく。X100VIはそうではなく、最初から、
- このボディ
- この23mm F2レンズ
- このハイブリッドファインダー体験
- このクラシックな操作感
- このサイズとデザイン
で完成している。
だからレンズ交換できないことは制限でもあるけど、「最初から迷わなくていい完成品」という価値にもなっている。価格が高いのは、スペックだけでなくこの完成品感とX100シリーズのブランド、クラシックな撮影体験まで含めてのことだと思う。
X100VIはなぜ若者に人気なのか
X100VIが若い世代に人気だと聞いて、最初は少し驚いた。レンズ交換もできないのに約28万円、なぜそんなに売れるのか。
理由はいくつかあると思う。
スマホとは違う「ちゃんと撮っている感」
スマホで写真を撮り慣れている世代ほど、逆にカメラで撮ること自体が特別な体験になる。X100VIは見た目がクラシックでカメラらしく、大きすぎない。持ち出せるサイズで、ちゃんとカメラを持っている感が出る。ここがSNSと相性がいい。
FUJIFILMの色がSNS向き
フィルムシミュレーションで、編集をゴリゴリしなくても撮って出しで雰囲気が出やすい。「なんか良い感じの写真が撮れる」という体験が、ライト層にも分かりやすい。
レンズ交換できないことが逆にラク
カメラ好きからすればレンズ交換できないのは制限だが、ライト層からすれば「これ一台で完結する、迷わなくていい」という価値になる。
ただし、若者が全員一括で28万円を払っているかというとそこは分からない。中古・分割・下取り・インフルエンサー需要、あるいは「憧れているだけで実際には買っていない層」も相当いるはずだ。
自分の物撮り用途では、X100VIは高すぎるし、レンズ交換できない点も重い。ただ、こういう人には向いていると思う。
- 日常写真や旅行、街歩き用に一台で完結するカメラが欲しい人
- レンズ選びに悩まず、気軽に持ち出したい人
- FUJIFILMの色やフィルムシミュレーションを楽しみたい人
- クラシックな操作感や見た目も重視したい人
- スマホとは違う「ちゃんと撮っている感」が欲しい人
逆に、商品写真や接写、レンズ交換を前提にする人は慎重に見た方がいい。
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GFX100RF ── 固定レンズ機だけど、完全に別世界

GFX100RFも、固定レンズ機ではある。
ただし、X halfやX100VIと同じ棚に並べると、スケールが一段違う。
GFX100RFはGFXシリーズ初のレンズ一体型デジタルカメラで、102MPのラージフォーマットセンサーを搭載している。GFXシリーズといえばFUJIFILMの中でも最高画質を担うラインで、そのセンサーを固定レンズと組み合わせて一台にまとめたものがGFX100RFだ。
「固定レンズの便利カメラ」というより、GFXの高画質をそのまま持ち出すためのカメラに見える。
価格は60万円台以上で、当然X100VIとも別世界だ。Curious Room用の物撮りカメラとして検討する現実ラインには、最初から入っていない。
ただ、FUJIFILMが固定レンズでもどこまでやるのかを見るには面白い機種だ。X halfが日記、X100VIが高級スナップだとすれば、GFX100RFは画質の上限を示す象徴のような存在に見える。買う候補ではなく、参考・憧れ枠として眺めておく。
Curious Room用の物撮りとしては完全に現実ライン外だ。ただ、こういう人には向いていると思う。
- 画質を最優先したい人
- ラージフォーマットの描写に価値を感じる人
- 作品制作や風景撮影を本気でやりたい人
- 仕事・展示・大判プリントなど、画質への投資に意味がある人
- GFXの画質を固定レンズで持ち歩きたい人
便利な固定レンズカメラというより、画質と所有感に大きく振った高級機として見るものだと思う。
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価格比較の基準として、Canonを見ておく
「FUJIFILMは高い」という印象がある。ただ、これは何と比べるかで印象がかなり変わる。
比較基準として分かりやすいのはCanonだ。EOS R50やR10は、APS-Cミラーレスの中で初心者が現実的に買いやすい価格帯にいる。
このCanonと、FUJIFILMのレンズ交換式ミラーレスを並べてみると、実はそこまで極端な差はない。X-M5のようにCanonの入門〜中級機と近い価格帯の機種もある。
「FUJIFILMは高い」という印象の大きな原因は、レンズ交換式ミラーレスではなく、X100VIやGFX100RFのような固定レンズ高級機の存在感にある。固定レンズなのに高い、という印象がFUJIFILM全体に乗っているように見える。
レンズ交換式で見るなら、FUJIFILMはCanonより極端に高いメーカーではない。ただ、「安くカメラを始めるメーカー」というより、「色、操作感、見た目、撮影体験まで含めて買うメーカー」に見える点は、Canonとの方向性の違いとして残る。
Curious Room用として見た結論:今回は全部見送り
3機種を見てみて、どれも面白いとは思った。
X halfは日常の断片を残す記録感がある。X100VIは完成された高級固定レンズ機として、持ち出して撮る体験ごと作り込まれている。GFX100RFは固定レンズでここまでやるのかという、FUJIFILMの画質上限を見せてくれる機種だ。
ただ、これは「この3機種が微妙」という話ではない。X halfは日記や遊びの記録に、X100VIは日常写真や街歩きに、GFX100RFは画質重視の作品づくりに、それぞれかなりはっきりした向き先がある。自分の目的がCurious Room用の物撮りだから合わないだけで、用途が違えば十分に選ぶ理由はある。
自分の場合、合わない理由は一つだ。
レンズが変えられない。
ガジェットや小物の細部を接写したい場面、後からマクロレンズを足したい場面、商品によって焦点距離を変えたい場面。こういう時に、固定レンズは逃げ道がない。
X100VIは約28万円でレンズ交換の選択肢がゼロ、GFX100RFはそれ以上の価格でやはり固定。X halfはセンサーサイズや接写性能の面でも不安が残る。
どれも魅力は分かる。でも今回の用途では、合わない。
次は本命のXシリーズのレンズ交換式ミラーレスを見ていく。
参考に見た写真は、個人的なメモとして別ページにまとめています。
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